加齢に伴い、知覚過敏になる確率は高くなります。知覚過敏は、歯周病が大きく関わっている症状と言われています。逆に考えれば、歯科治療できちんと歯周病治療をしてあげれば、知覚過敏の症状を回避できる可能性があるということになります。歯科での知覚過敏の緊急的な処置では、露出した部分に薬を塗ります。
根本的には、歯周ポケットの掃除をして、歯茎の炎症をおさえます。知覚過敏は歯の悲鳴です。「放っておけば自然におさまるだろう」と、甘く見ないようにしましょう。普通、知覚過敏と呼ばれているのは、象牙質の知覚過敏症のことです。
見た目では異常が認められないのに、歯がしみる症状を訴えます。歯の根元がしみるのですが、歯茎が痩せて根っこが露出したり、歯がすり減って神経に近づいて刺激が伝わりやすくなったことが原因だと考えられています。象牙質知覚過敏症は、「温度、乾燥、擦過、浸透圧、化学物質、などの刺激によって起こる短く鋭い痛み」と定義されています。歯の欠損などの病変が認められないのも特徴です。
知覚過敏のひとつの説として、「動水力学説」というのがあります。「象牙質に加えられた様々な刺激が、象牙質の細管内用液の移動を促して、歯髄内の神経終末を刺激することが原因」という説です。ただし、「動水力学説」では知覚過敏のすべての症状を説明することができないことも指摘されています。歳をとるに従って歯周病やそれに伴う知覚過敏のリスクは高まりますから、気付いたら早めに歯科で診てもらうようにしましょう。
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